子どもがまだ小学校の低学年だった頃の話。保護者会で体育を担当する年配の先生から、今、体育の授業でどんなことをやっているか保護者にお話しがありました。どうやら、その時、子どもたちは鉄棒の逆上がりの練習をしていたようで、かなり多くの子どもが苦戦していた様子。それでもその先生は、「練習をしないでも逆上がりができる子どもがいるかと思えば、どんなに練習をしてもコツをつかむのが苦手な子どももいます。逆上がりができないからって、お父さんもお母さんもその子を叱ったりするようなことだけはしないでください。きっとその子は、何かをできない人の気持ちを理解するような人に成長していきますから。」と最後に言っておられたことを覚えています。勿論、自分の子どもはコツをつかむのが苦手な子どものひとりで、他の人の苦労や痛みを理解するような人間に成長できているかは定かではありませんが・・・

親は何か子どもにできないことがあると、「がんばれ、がんばれ」「あきらめるな、あきらめるな」とつい口出しをしがち。それは決して子どもを追い込もうというつもりなんかではなくて、親の心からの応援歌。それでもきっと私たちの心には、あきらめたらダメとか、頑張れないのは自分のせいという意識が知らず知らずのうちに世代を越えて引き継がれていってしまうんだと思います。

ちょっと考えてみると、「あきらめずにコツコツを努力を積み重ねていけばそれなりの結果が生まれる」とか、「頑張れば頑張った分、何かを手にすることができる」というのは、勉学とか仕事など、点数とか業績とかの数字で表すことのできる分野に限られているのではないでしょうか。人と人の場合、特に男女の仲ともなると、相手にも育ってきた背景や好みや感情があるので、こちらがいくら頑張ってもダメな時って沢山あると思うのです。

婚活をしていると「ものすごく悲しい思いをした」「ものすごく傷ついた」という時もあると思います。お見合いでは話が盛り上がったのに、お相手からきた返事は「交際NG」だった。交際が順調に進んでいると思っていたら、突然、お相手の結婚相談所から「交際終了」の連絡があった。「自分の何がいけなかったんだろう」とか「あの時、こうしておけば今とは違う結果になっていたはず」と思い悩んだり、お相手に腹を立てたり・・・

こういう場合、「あきらめない」とか「頑張る」のではなくて、「あきらめる」「忘れる」のが肝心。その縁が実らないのは、努力というよりは相性の問題。あきらめきれずにいるよりも、あきらめる「勇気」をもち、忘れる「努力」をする方が建設的。次への一歩を踏み出すことができれば、もっと相性の良いお相手にきっと巡り合うことができると思うのです。「あきらめは心の養生」(=「失敗や不運をくよくよ考えるより、きっぱりあきらめたほうが精神的に良い」という意味)ということわざもあるくらいですから。

あきらめたり忘れたりするが上手な人もいれば、なかなかできない人もいるはずです。本当に親しい友達に愚痴る、その日だけはダイエットのことは忘れ、思う存分、飲み食いする… 自分は「立ち直りが早い」と思い込むのも有効とか。時間が経てば、婚活での苦い経験もきっとひとつの笑い話になるはずです。

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