趣味と言えるかどうかわかりませんが、慣用句やことわざ、格言を調べるのが小さい頃から好き。今では、インターネットを使えば、例えば動物に関することわざ、数字に関することわざ、そしてそれこそ、結婚に関するイギリスの格言といった具合に、簡単に調べることができます。歴史も文化も異なるのに、同じような意味のことわざや格言がいくつもの国にあったりして、興味はつきません。国や時代が違っていても、人間が直面する問題とか人間の本質などの考察は変わらないということなのですね。

お気に入りのひとつが、「鴨の水かき」。スイースイーと水面を移動したり、気持ちよさそうに水面に浮かぶ鴨も、実は水面下では一生懸命に水をかいているということで、その情景が生き生きと目に浮かんできます。出典には諸説あり、一説には水戸黄門で知られる徳川光圀の「ただ見れば 何の苦もなき水鳥の 足に暇なきわが思いかな」の短歌からきているとか。一見、何の問題もなさそうな人であっても、人知れず色々な努力をしているということをたとえたものです。

どんなに社会的に成功している人であっても、そこまでに達するには様々な困難があり、それを乗り越えるために努力をしてきたり、挫折や失敗も経験をしているのだと思います。婚活ではお相手の現在の姿でまずは会いたいかを決めますが、実際に結婚となると、その人のこれまでの経験や努力、そしてこれから遭遇するであろう困難なども一緒に分かち合うことになります。オシドリのように冷たい水に一緒に入って浮かびながら、それぞれにせわしなく足を動かして水をかく・・・そんな心づもりが結婚に踏み出すには必要なのだと思うのです。

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